「あ、ここには壁があるな」って思うと
本当に動けなくなってしまうんだ
そんな嘘みたいな経験はないかい？
実際にはただの段差とか扉の前に
立ってるだけなんだよ
心の中で「これは大きな壁だ」って思うと
もうどうにもならない気がするんだよね。
自分で勝手に（ないはずの）壁の大きさも
高さも決めちゃうんだ（笑）
「ちょっと背伸びすれば届く高さかも」とか
「まわり道すれば抜けられるかも」って思ったら？
同じ景色でも少しだけ違えたんだろうと
見えるんじゃないかな
若いころ「もうここで終わりだ」って
思う場面が何回もあったけど、
後から振り返ると実はそこには壁なんて
存在しなかったんだ
（心の中で勝手に思っているだけ）
自分が勝手に「越えられない」って
思い込んでただけだったんだ
だから君も、いま目の前にあるものを
「壁」と思い込まないでほしい。
壁のように大きく見えるだけで、
それは新しい扉かもしれない。
扉だったらドアを開ければ次の部屋に
いけるんだよ
大丈夫、君ならきっと前に進めるよ。
私もずっと見てるからね
「壁があると思えば、
本当に壁が立ちはだかってしまう」
＜城山三郎＞
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